DOI WATCH BLOG

腕時計と私の日常

【時計購入レビュー】ミューレ・グラスヒュッテ トイトニアIII

こんにちは、Doiです。

今回は、3回目の時計購入レビューです。

 

先月、いつものようにネット上を徘徊しているときに、偶然発見してしまったのがこちらの時計。

 

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正式名称を“Huhle Glashutte Teutonia Handaufzug Kleine Sekunde" (ミューレ・グラスヒュッテ トイトニアスリー ハンドアウフツーク クライネセクンデ)

長い… 笑  手巻きの小秒針付き、という意味らしいです。

 

ミューレ・グラスヒュッテの事はもちろん以前から知ってましたし、昨年くらいに海外の時計通販でこのモデルを見た時からずっと気になっていました。“運命的な出会いは突然に”とはよく言いますが…まさにこの事ですね。

 

まず、この時計に惹かれたポイントは外観です。

ドイツらしい質実剛健なつくりでありながら、ローマ数字とブレゲ針で上品さも併せ持つ。じっくりゆっくり見れば見るほど惚れ込んでしまいます。

 

文字盤は時計の顔とも言える重要な要素です。

 

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トイトニアIIIの文字盤は仕上げの美しさが特徴です。

写真のように、まるでエナメルのような艶感に目を奪われます。これは、ホワイトのラッカー塗料を吹き付けた後に手作業による磨きをかけるという工程を5回ほど繰り返すことで、実現できた仕上げなのだそうです。


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また、文字盤上の文字やミニッツトラックは単なるプリントではありません。

ルーペで拡大してみると、文字の部分が立体的になっているのが見えます。これも、数回にわたってインクを載せていることで、印字部分に膨らみを持たせているのだそうです。


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針の仕上げも雲上に引けを取らない美しさです。

もちろん研磨も人の手によるもので、青焼きされたブレゲ針はクラシカルな雰囲気に見事にマッチしています。

 

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ケースの仕上げも抜かりありません。

質実剛健とはまさにこの事…。直径42mm・厚さ12mmという大柄なケースですが、そこにはドイツらしさが詰まっています。ベゼルと裏蓋の外周部分に刻まれたコインエッジが、よりケースの立体感を際立たせます。

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側面には縦方向にヘアライン仕上げが。

面ダレはほとんど無く、ここに自然光が当たると一瞬だけキラッと反射します。ただ横方向の傷が入ってしまうと目立つのが難点かもしれません。

 

さて、続いては中身に移ります。

 

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トイトニアIIIが搭載しているムーブメントはCal.Mu 9415です。見た目で分かると思いますが、これは某エボーシュメカをミューレ仕様に改造したものになります。


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ドイツ時計のムーブメントでよく見かける4分の3プレートは、この機種でも採用されています。耐久性を高める事が目的なのだとか。

写真のような幅が広めの“グラスヒュッテストライプ”が光に上手く反射して綺麗に魅せます。


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ミューレ・グラスヒュッテの代名詞である(個人的にはコレの印象が強い)のが、こちらの“ウッドペッカー緩急針”です。その名前の通り、バネの形状がキツツキの横顔のように見えますよね。かわいい!

これは高精度な歩度等の微調整をすることを目的としており、特許を取得しています。

精密な測定機器メーカーとしてのルーツを持つミューレ社ならではのこだわりです。

 

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同社のムーブメントの全てに施されているのが“ミューレ・ファインチューニング”という“魔改造”です。

前述したような輪列受けや歯車に独自の加工や調整を加えて、より高精度に、より美しくするというものです。増速輪列の全ての歯車には硬化処理が施されているらしいです。

 

「時計は計測機器である」と謳う同社は、ミューレ規格という独自の精度基準を定めており、かの有名なクロノメーター規格よりも厳格なものです。

計測は6姿勢で行い、その全てにおいて日差0〜+6秒以内に抑えています。

事実、このトイトニアIIIを腕に着けて24時間後に確認してみると+2秒しか進んでいませんでした。恐るべし、ミューレ・グラスヒュッテ‼︎

 

いかがでしたでしょうか。

 

外も中も“語れる”時計…それがミューレなのです。これからも大切にしていきたいと思います。

 

おまけ・ミューレ×富士山!

 

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最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。

 

Doi