生き物のような曲線美。Hモーザー ストリームライナー
発表されるや否やネット上で話題となったHモーザーが定案する新しいラグジュアリースポーツ、ストリームライナー。記憶に新しい今年の1月、同軸フライバッククロノグラフ機構を備えた第一弾の発表から約半年、3針自動巻という如何にも愛好家に刺さりそうな仕様で登場したのが“センターセコンド”である。
惹かれたと言えば私も例外ではなく、SNSや情報サイトを隈なく漁った。他に類を見ない曲線のみで覆われた独創的なケースと、モーザーの象徴とも言えるグリーンフュメの文字盤との組み合わせがなんとも新鮮だった。
今回は、そのストリームライナー・センターセコンドの実機を一目見るべく、銀座のNX ONEへ足を運んだ。
こちらが見せていただいた実機。国内で見ることができるのはとても貴重で、今後は正規店を巡礼するのだとか。
やはり写真で見た通り独特な雰囲気を放っている。ケース全ての面が曲線で覆われており、腕時計と言うよりかはアート作品に近い印象。目の細かいヘアライン加工と鏡面仕上げとのコントラストが絶妙で、決して主張することなくモーザー ならではの感性が各所に生きている。
特に注目したのがブレスレットの造形。ケースと一体型になっており、僅かに中央が膨らんでいる。手で持ってベルトを波打たせると、まるでアルマジロの鱗甲板が畝っているようだ。
リストショット。
ケース径は40mmなので、腕が細い私にとっても控えめな印象。
ケースからベルトにかけての有機的な曲線が、人間の腕との相性が良いのだろう、程よく心地いい吸着感のある付け心地。
最後に私物のオクトとのツーショットを。直線と平面で構成された幾何学的な造形のジェンタデザインとは一線を画すのが対比できて面白い。
そんなわけで私の好みに刺さってしまったストリームライナーだったが、この場で覚悟を決めようとも試みたが、私の懐が許さなかったのであった...。