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腕時計と私の日常

【時計購入レビュー】グレース・ファブリオのアラームウォッチ!

こんにちは、Doiです。

少し久々の更新となりますが、今回は第2回目の時計購入レビュー記事です。

某フリマアプリを漁っていた時に、運良く9800円でゲットしたアラームウォッチを徹底レビューします。

 

私は以前から“鳴りモノ”に興味がありました。

時刻を示すだけのゼンマイ駆動のアナログなメカから、聴覚を刺激してくる魅力的な音を発する...というだけで、もうそれはロマンなのです。

高みを目指すとなると、ミニッツリピーターやグランドソヌリなどが思い浮かびますが、現行品のそれだと価格帯が数千万円台と、今の自分にはとても手が出せるモノではありません...。

 

しかし、音を発する機構を搭載した時計の全てが高価なわけではなく、自分でも手が出せるものがあります。

 

その好例がアラームウォッチです。これは簡単に言うと目覚まし時計のようなもので、指定した時間にアラームを鳴らすことができる機能がついています。

日々の生活の中で、忘れるとマズい用事がある時は、普通の人ならスマホでリマインダーを設定しているでしょう。

そこで敢えてアナログな腕時計で時間指定をするというのは、なんともロマンがあると思うのです...。

なお、仕事等での実用は自己責任でお願いします(笑)。

 

さて、今回私が購入した、グレース・ファブリオの時計も、立派なアラームウォッチです。

 

「華麗なる神話」を意味するグレース・ファブリオは、1985年に誕生した日本の時計ブランドです。輸入時計を取り扱うモントレソルマーレ(旧 太陽商会)の社長であった山崎剛氏によって設立されました。

「ヨーロッパ製の機械式時計を、リーズナブルな価格でより多くの人に紹介したい」という思いで時計づくりに努めていました。社長自ら日本で企画とデザインを行い、その時計のほとんどをスイスで製造するという独自の方法を取り入れていました。

やはり好事家向けのデザインや機能が多く、ジャンピングアワーやレトログラードを取り入れた時計も数多く存在しました。

 

今回購入したのアラームは90年代に誕生した作品です。

 

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往年のクラシカルなデザインを取り入れた一本ですね。ゴールドの美しい文字盤が目を惹き、植字のアラビア数字が立体感を演出。2つのリューズと赤い矢針がついているので、一目でアラームウォッチだということが分かります。

 

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今や機械式腕時計のアラームは飾りでしかない機能なのかもしれませんが、かつてはリマインダーとして重要な目的を果たしていました。ですから、時計自体が実用的な仕様であることは言うまでもありません。中でも時刻の視認性は重要でした。

グレース・ファブリオもこの事を踏襲するかのように、時・分針には夜光塗料が塗布され、分・秒針の先端が曲げられています。文字盤のミニッツトラックも非常に刻みが細かいのが特徴です。

ドーム型のプラ風防も、ヴィンテージな雰囲気に合わせての仕様でしょう。

この個体は運良く使用感がほとんど無く、プラ風防にもかかわらず傷がありませんでした。

 

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アラームウォッチが音を出す方法の一つとして挙げられるのが、ムーブメントについたハンマーが裏蓋を叩くという仕組みです。

肝心の音はリピーターのように綺麗な音ではありません。まるでアブラゼミのオスを背から無理やり掴んだ時に放たれるような、「ジィィィィィィィィィ.............」という音です。また、コオロギの鳴き声のようにも聞こえるため、ヴァルカンやレビュー・トーメンのアラームウォッチが「クリケット」という名称である由来でもあります。

見た目で普通の構造と違うのが分かります。直接裏蓋で閉まっているのではなく、ネジ式のリングで固定されています。

アラームが鳴っている間は、スマホのバイブレーションのように直接振動が伝わってくるので面白い感覚です。

 

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ムーブメントはスイス...ではなくロシアのポレオット社製のものが搭載されています。仕上げは綺麗とは言えませんが、必要十分の機能と精度は備えていますし、それでいて安価ですので良いですね。

アラームが鳴るタイミングは、歯車の噛み合いなどの関係上、2〜3分の誤差がありますが、気になるほどではありません。

時計の歩度は自分でタイムグラファーを用いて微調整したので、実測で1日あたり十数秒以内には収まっています。

数日間使ってみましたが、特に支障をきたすこともなく、精度面でも満足できると感じました。

 

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最後にリストショット。

近年のメンズモデルでは数少ない35mmというケース径は、腕が細い方である私にとってはとても馴染みのいいサイズです。

 

いい時計に出会えました。これからたくさん使っていきたいと思います!

 

最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。

 

Doi