無数の星を描く。
今回は、新しい自作文字盤をご紹介。
私はこれまで多くの文字盤を製作してきたが、その中でも気に入っているものが星空を描いたブルースチール素材のものである。
簡単に工程を説明すると、鉄板の表面を鏡面に磨いて高温で焼き、ハンドドリルで無数の星を描く、というものだ。
それぞれの工程において、常に仕上げの質を向上させるように心がけているのだが、今回は星空をよりリアルに描いた。
天の川の無数の星を、ハンドドリルを使って手作業でひとつひとつ描く作業はとても大変だ。
キズミを着け、複数の太さのドリルを使い分けて、より空の奥行き感を表現した。
完成。
今回この文字盤を組み込んだ時計はクォーツの2針だ。
薄型で直径38mmのケースなので、腕が細い私にとっても非常に着けやすい。
光の色や当たる角度によって様々な表情を魅せるのも、ブルースチールの面白いところだ。
一切の無駄がない、極めてシンプルかつアーティスティックな1本に仕上がった。
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